東京大学情報基盤センター

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センター長挨拶

情報「基盤」センター


情報基盤センターのことを私はついつい、「基盤センター」と呼んでしまいます。もちろん語呂が良いからなのですが、「情報」センターでも「情基」センターでもなく、「基盤」センターなのです。私の周囲にも、そんな呼び方をする人は少なくないようです。

ふた昔前であれば、情報基盤センターは大学の「基盤」センターだ、と発言したら、いささか大げさな、と言われたでしょう。しかし今ならどうでしょうか。今や情報システムは東京大学の教育と研究を支える、無くてはならないものです。情報システムが一日停止したら、東京大学の機能も一日停止する、と言っても過言ではないでしょう。

情報基盤センターは、文字通り、大学の情報にかかわる「基盤」が常に最新、最先端であるように研究開発をおこなう組織です。また、そうして開発した基盤を日々安定的に運用し提供することも重要な使命です。安定運用の方法論もセンターの研究対象です。

センターは5つの研究部門「情報メディア教育研究部門」「データ科学研究部門」「ネットワーク研究部門」「スーパーコンピューティング研究部門」「学際情報科学研究部門」、そして1つの研究体「情報セキュリティ研究体」からなります。それらが互いに連携し、そして学内外の関連組織とも協力して、それぞれの部門が担当する情報「基盤」を研究、そして運用しています。また、全国8大学の情報基盤関連のセンターを連携させた拠点ネットワーク「学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 (JHPCN)」の中核としても機能しています。

これらの部門・研究体が担当する情報基盤は多岐にわたります。誰もが基盤と認めるスーパーコンピュータやコンピュータ・ネットワークはもちろん、情報発信や情報交換の窓口となる情報システムや計算機システムもそのような情報基盤です。UTOLのような講義や学習の支援システムもそうです。自然界や人間社会から様々なデータを集めて分析し、そこから新しい価値・情報を引き出すためのmdxのようなシステムも、そういう情報基盤です。そのような東京大学の情報基盤をサイバー攻撃から守るシステムも、また、そういう情報基盤の一つです。

誰もが情報システムを利用する今日においては、情報にかかわる基盤を単にモノとして運用、提供するだけでは不十分です。それを使う様々な学術的・社会的背景をもった人に寄り添った利用支援、また、それを使いこなす人材の育成支援も情報基盤センターが担っていかなければならない役目です。それによって東京大学における教育研究DXの実現に貢献することを情報基盤センターは目指しています。

東京大学 情報基盤センター長 千葉 滋