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最先端共同 HPC 基盤施設のスーパーコンピュータ Oakforest-PACS のストレージが IO-500 で世界一位に登録されました。

東京大学と筑波大学が共同運営する最先端共同 HPC 基盤施設(JCAHPC)の超並列クラスタ型スーパーコンピュータ Oakforest-PACS のストレージシステムが、2017 年 11 月のス トレージ性能ランキングを示す IO-500 リスト (http://www.io500.org) において、世 界最高性能システムとして登録されました。  IO-500 リストは、今回 2017 年 11 月に初めて公表されたリストで、ストレージ性能の世界ランキングです。 ストレージ性能は大規模数値シミュレーションだけではなく、ビッグデータ・AI 処理に極めて重要であり、ストレージ性能の向上は、スーパー コンピュータシステムの計算処理を向上させる上で大きな影響を及ぼす要素であるため、今回初めてランキングリストが発表されることとなりました。 IO-500 では、大規模ファイルの書込・読込性能と小規模ファイルの書込・読込・リスティング性能を測定するベンチマークプログラムを用いてスコアが決定されています。 Oakforest-PACS のストレージシステムは、DataDirect Networks 社の並列ファイルシ ステム(ES14KX)と高速ファイルキャッシュシステム(Infinite Memory Engine)で構成されています。高速ファイルキャッシュシステムは、ストレージ性能向上のために用いられています。今回の計測は高速ファイルキャッシュシステムを用いてなされ、単独ファイルへの書込で 742 GiB/s(注1)、単一ファイルへの書込で 600 GiB/s を達成 しました。 Oakforest-PACS は、次世代の様々な科学技術分野の研究開発を飛躍的に推進すべく、 2016 年 12 月に稼働を開始しましたが、2017 年 4 月より革新的ハイパフォーマンス・コ ンピューティング・インフラ(HPCI)及び両大学が個別に実施する各種利用プログ ラムの下、国内最高性能の共同利用スーパーコンピュータ資源として各種の計算科学研究に供されています。

注1 GiB/s(ギビバイト毎秒)
ストレージ性能の単位。一秒間に 1 GiByte 転送する性能を持つ。1 GiByte は 1024の3乗 = 1,073,741,824Byte。

プレスリリース:SC17-IO500 press release

受賞の様子と記念の盾